タネのたね

30代メカエンジニア。ファッションと育児・家事の隙間ブログ。

三菱マテリアル、お前もか。

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神戸製鋼のデータ改ざんに続き、三菱マテリアルの子会社でも不正が発覚したようです。私はこの2社の材料を使った製品設計をしたことはないけれど、設計の立場から見ると今後も使いたくないなと。それでも既存製品や今後も使わざるを得ない製品は必ずあるのが現状。

既存製品への影響

これまで量産されている製品については、各使用メーカーが完成品でスペック試験が行ない、メーカーが販売する製品として保証されている。その為、材料データが仮に低かったとしても、特に問題は起こらないでしょう。

開発段階で「材料強度はこれだけあるのに、壊れてしまった!」なんてことが起きていた可能性はあるけど、実際の製品となると物の形状や出来映えであったり、多くの要因が含まれるので材料特性はあまり疑われない様に思う。大体が設計不良として見られるのは辞めてほしいものだ。

代替材の必要性

新規設計の際、材料はこれまでの類似製品と同じ材料を使うことで変化点を無くす。これが良い製品(というよりは安心できる製品)造りに繋がっている。しかし、今回の様なデータ改ざんによる出荷停止の他に、地震などの自然災害によって材料を入手できなくなることがある。これを防ぐ方法は、使用材料の複社化を進めリスクを減らすべきだろうが、特に問題も起きていないのに別材料で同時にスペック試験を進めるなんて開発工数・費用がもったいないとも言える。ただでさえ開発期間が短いのにそんな時間あるかって。ホントはやるべきなんだろうけどね。

完成品の信頼性

私は設計なので、スペック試験は全て評価担当者に任せている。正直この試験についても、データの改ざんをしようと思えば幾らでもできてしまうのが現状。例えば担当が試験方法を少し間違えて実施してしまったが、やり直す時間がない。ましてや失敗したことを言い出せないなんてことも有り得る。そんなことは無いと信じているが、一人の行動が製品の信頼性、そして会社の信頼性に繋がるのである。

かつて聞いた話ではあるが、客先へ試験NGの報告に行った際、評価担当が普通の顔して「設計仕様がなっていないので、NGでしたと」報告した人間がいるらしいが、彼の社内での信用は相当失われたであろう。

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